TOKYO MX をふとつけたら映画「四月物語」をやっていました。
1998年公開の岩井俊二監督の作品で、松たか子さん主演です。

この映画、高校生のときWOWOWかなんかで見てすごく印象が残っていたので
十数年ぶりに懐かしい友人に再会したような気分でした。

初恋の先輩を追いかけて、北海道から上京して大学に入学した女の子のお話なのですが
この春の季節のきれいさと不安定さが入り交じっていて、つい感情移入してしまいます。

わたしが一番おぼえていたのが、女の子が先輩の進学したのが東京の武蔵野大学だと知って
かみしめるように「むさしの　むさしの　むさしの」とつぶやくナレーションが入るシーン。

高校生のわたしも「むさしの」という地名の響きがここちよく
東京のことはなにも知らないのになんとなく憧れを抱いたのでした。

その後十年以上この映画を観る機会がなく、ずっと頭の片隅にきれいな記憶として残っていました。
今日久しぶりに観てはっと気づいたんですが、わたし今まさに「むさしの」のごく近くの地域に住んでいるのです。

大人になってから仕事のために上京し、結婚して今の住まいに引っ越したのですが、
無意識に憧れの土地を選んでいたのかもしれません。

なんだか不思議な今年の春です。










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